物流マガジン

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2019/02/10
【連載:川口発祥の物流会社が目指すヒューマン・ロジスティクス第1回】

「走るより走るな」というユニークな社訓がある物流会社がある。

埼玉県川口市に拠点を置く坪田運送だ。同社は1962年に創業以来、着実に事業を拡大させていった。3代目社長 坪田功一氏が率いる現体制では23台の車両を保有して、板橋に外部倉庫を賃貸、このほど3PL事業を開始した。

◇キューポラのある街で
坪田運送を語るうえで、川口という地域特性を避けることができない。創業時の輸送は河川を活用することも多く、川口は川が多いことから船から陸揚げした貨物をリアカーで運んでいたという。

吉永小百合の映画「キューポラのある街」は川口を舞台に同社設立と同年に封切りされた。川口は川砂が多数発掘できたために、鋳物製造が盛んになった。1970年代には500基が空に向かって火を吐いていたというキューポラ(鋳物製造に用いる円筒形の直立炉)は現在、現役で10基ほど動いているという。

キューポラのある街に生まれた坪田運送は、地域特性を活かした重量物の物流に取組み。会社の屋台骨は重量がかさむ貨物の物流となった。

同社のメインとなる貨物は工事用貨物だ。電信柱に装着されている架線金物類、電柱を登るための器具や金物バンドなどが対象。

現場まで輸送した金物類は、ユニック車でいったん上方に吊ってから、荷降ろしを行う。ドライバーは移動式クレーンのオペレータまでこなす。以前付帯サービスとして、据え付け作業をも担ってきた。現在も実数は減少してはいるものの資格保有者を常に育成しているという。

移動式クレーンのオペレータにて据え付け作業まで行うことは競合社との差別化につながっていると話している。

現在の坪田社長は1963年生まれ、生まれた頃から物流と一緒だったという。住居兼事務所管理人室みたいな場所で、窓を開けるとトラックの車庫内が「排ガスがとても臭かったらしい。身体は大柄でいたって健康と笑っていた。高校卒業後に、就職活動もせず、遊ぶつもりでいたが前社長の紹介で他の運送会社に1年間ドライバーとして勤務した。坪田運送に入社したのは欠員が出たためで前社長の身勝手で、同社ドライバーとして入社させられた。19歳の時だった。以来、同社の業務をこなし、1998年・35歳の時に社長に就任した。

写真で見られるよう、同社のロゴマークは「TW」とある。社名の「TSUBOTA TRANSPORT」はTTのはずだが、創業した初代社長のイニシャルが脈々と受け継がれていた。

「三角形としているのは私が三代目だから。それを“逆三角形”にしたのは、いつ倒れてもおかしくない」と坪田社長は笑顔でジョークを飛ばす。次代の4代目社長には四角形の菱形に変わる計画だという。

残念ながら、社長はじめスタッフの顔写真はNGだったが、繁忙期の2回の取材に皆さんはとてもいい笑顔で接してくれた。仕事は楽しくがモットーの坪田運送は、とても居心地がいい会社だった。

次号は、坪田運送が創業以来、屋台骨だった運送から飛躍して参入した倉庫業、3PL事業を紹介しよう。

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